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目次(付録、補足)
PVM、MPIの補足説明
クラスター化
(やっぱりベスト10には、日本人はいない)
著作権、リンクについての補足及び、 ご意見、ご質問、苦情等について
話しを早く進めた方が良いと判断した理由
問題
ソースコードの公開はできません
高速化手法1
高速化手法2
高速化手法3
高速化手法4
高速化手法5以降へ
目次(雑感)[雑感2(目次の雑感2と別)]
雑感1
雑感2
雑感3
雑感4
雑感5
雑感6
雑感7
雑感8
雑感9
雑感A
雑感B
雑感C
雑感D
雑感E

いろいろなことに対する説明


PVM、MPIの補足説明

PVM、MPIは、FACOM VPP300、 500での並列化で説明した、VPP独自の並列化指示行(他のマシンで は注釈として解釈される)によるフォートランコードの並列化ではなく、汎用 のライブラリを用意し、サブルーチンで呼び出す形式で、並列化を実現するも のです。この方法の利点は、

利点1、ライブラリは汎用なので、一旦PVM、MPIを使って並列化したコー ドを作れば、対応するどの並列化マシンでも並列動作させることができます。
但し、PVM、MPIはマシンの種類毎に独自に拡張された部分があること があり、その部分を利用した場合は、他のメーカーの並列マシンでは、そのま までは動かない可能性があります(注釈行形式でないので、リンクの時点で止 まってしまう可能性が高いです)。

利点2、並列化方法としては最も普及しているので、PVM、MPIの少なく ともどちらかに対応したマシンは多数存在します。また同じ仕様の部分だけ使 えば、異機種間のクラスター型並列マシン環境でも並列動作させられる(はず) です。
加えて、PC(パーソナルコンピューター)のOSにもPVM、MPIは対 応しているようで、PCクラスターによる並列実行も可能です(但し、この環 境では現在フォートラン用のPVM、MPIはまだ対応していないと思われま す)。

利点3、メーカー毎の独自仕様と異なり、少なくともPVM、MPIは将来も 生き残ると思われます(確約はできません^^;)。
ニュースグループやウェブサイトの情報(情勢)を見ると、この二つの並列 化用ライブラリの高い普及度と、多くの研究者の活発な活動の様子がわかりま す。

当然、欠点もあります。特に、PVMまたはMPIに対応したコードは、P VM、MPIが動かないマシン上で稼働させることは(例え1CPU動作のみ でも)不可能になります。エンドユーザーにとってはバージョン管理や、デバッ グの上で少々面倒に感ずるでしょう。
また、PVM、MPIは汎用的故に種々雑多なクラスター環境(つまりいろ いろな種類のマシンが、ごく普通のネットワーク環境下で混在しているような 状況)での運用も可能です。この場合、通信を多用する、あるいは通信量が非 常に多い並列計算では十分な並列化による効果を引き出せない可能性がありま す。
(つまり個々のマシンの速度が異なれば、一番遅いマシンに足を引っ 張られる〔特に通信発生時に一番遅いCPUの処理終了まで待たされ、それが 他の足を引っ張る〕可能性があります。)

加えて、メーカー製の並列マシンにPVMやMPIがインプリメントされて いて、実装や、運用、保守がメーカー任せなら良いのですが、既存のスカラー マシン(つまりそこら辺にころがっている少し古めのワークステーションなど) をクラスター化して、それにPVMやMPIを実装させる場合、その実装のた めの作業から、実際の運用、保守全てが、研究者当人の仕事となり、負担とな ります。特に、計算機科学で並列化技術そのものが研究対象なら問題ないのか も知れませんが、バンド屋さんのような、並列化そのものは本業と全く関係な いことで、時間と労力を浪費して(そしてほとんどそのことが評価されない) しまうことは、本末転倒と言えます(しかし、今の現状ではそうせざるおえな い状況と言えます)。

並列化プログラムを作るだけでも大変なのに、並列マシン環境の構築、維持 までやらないといけないという現状の原因は、人的資源と、予算の不足が挙げ られます。特に、人的資源の不足は深刻であると言えます。
(クラスター化について)
クラスター化という言葉が、よく出てきますが、これの厳密な定義を筆者は知 らないのですが、クラスターとはネットワーク(普通イーサーネット)で継っ たコンピューターの一群と言えます。つまり、これだけではどこの研究機関で もクラスター化した状況は程度の差はあれ、実現しているものと思われます。 あとは個々のマシンに、PVMやMPIをインプリメントすれば良いだけです が、実際の運用、維持(保守)は大変(インプリメントも大変)と思われます。
また、このような場合、並列化とは一切関係ないユーザーも、当該のクラス ターマシンを利用する可能性が高く(既存のマシンを流用するのだから仕方な いです)、これにより、並列計算の効率は大幅に落ちてしまうと考えられます。
(このような問題に対処は可能なのでしょうか?--- >識者の方々、どうも筆者はでまかせを言っているような気がしてなりません ^^;)
(やっぱりベスト10には、日本人はいない。)
これが日本のバンド計算の現状(惨状?)。

著作権、リンクについての補足及 び、ご意見、ご質問、苦情等について

5/17、1999、改訂
2/29、2000、再改訂
6/13、2000、再再改訂
7/3、2000、再び改訂
7/12、2000、また少し改訂
11/29、2000、少し改訂
2/26、2001、少し改訂
6/25、2001、改訂
8/28、2001、改訂
3/13、2002、少し改訂
12/11、2002、若干の改訂
4/1、2005、若干の加筆(個人情報保護について)
9/6、2005、若干の加筆(匿名による問い合わせ不可など)
2/12、2006、”準じる”サイト一つ付加
5/25、2007、少し改訂
9/13、2007、少し改訂

10/9、2014、ほんの少し修正

以下は、悪用でなく、常識的な範囲という前提をも とにしています。
尚、以下の記述は、筆者メイン[サイト](閉鎖)、予備サイト2(閉鎖)、[BandStructure]、バンド計算関連情報[サイト(*)](←準じるサイトとする)及びバックアップ(予備)サイト(サービス終了)いずれ にも適用されます。

リンクについて
(0)【重要告知】
筆者メインサイトは、既に閉鎖。予備[サイト]("www.geocities.co.jp/Technopolis/4765/")はサービス終了により更新されていません。
現在の電子メイルアドレスは、kobayashi.kazuaki-@-nims.go.jp(”-@-”は変なメイル対策:”-@-”→”@”として下さい)です。
(1)本ウェブサイト、ページにリンクを張ることは自由です。事前事後の許諾、連絡を一切必 要としません。また、一度張ったリンクをはずすことも自由です(事前事後の 許諾、連絡の必要なし)。
(2)リンクは原則として、本ウェブサイト上のどのページでもよい です(トップのみというようなケチくさいことは言わない)。
(3)フレーム内リンク、画像に対する直接リ ンク、(学術)掲示版での言及、リンク(勿論、人の道に外れない範囲で)も 可(自由)。
(4)本ウェブサイト、ページから張っているリンク先(サイト、ウェ ブページ)については、筆者、物質・材料研究機構及び、計算科学センターは 一切の責任を負いません。
(5)商用サイト、ページからのリンクに関しては、広い意味での学 術・学問上の目的、或いは単なるリンク集の中でのリンク等、要するに”まっ とう”なリンクならば(1)に準ずるものとします(事前事後の許諾、連絡を 必要としません)。但し、[商用]目的・利用・便乗 等のためのリンクは御遠慮下さい。また、本 ウェブサイトは何ら特定の商品、製品等(本ウェブサイト、ページ内で言及さ れていたとしても)に利するような意図は全く持っておりません。
(6)リンク行為に関しての参考[サイト2 ](東北大学文学部、後藤斉氏による。サイト1は既にアクセス不能なの で削除)。
(7)当然、筆者ウェブページ、サイトへの批判、反論、疑問等目的 であっても、単なるひぼう、中傷、悪用[目的]のよ うなものでない限り、筆者ウェブサイト、ページへのリンクは自由であります (事前事後の許諾を一切必要としません。勿論、引用、一度張ったリンクをは ずすことも[自由])。ただ、批判、反論、疑問等は、 知らせてもらえないと、筆者も対応、対処のしようがないので、ご一報願える と大変ありがたいです(本当は、正直心情的には歓迎はできないが、、、)。
(8)bandstructure.jp[サイト]上の各ページへのリンクに関して("www.geocities.co.jp/Technopolis/4765/"→"www.bandstructure.jp"へ変更〔5/16、2019〕)
上記(1)、(2)等に準じます。ごく一部のページを除いて、予備サイト 上の各ページ構成、内容、相対的な位置関係は、原則として旧メインサイト (www.nirim.go.jp/~kobayak/:既に閉鎖)のものとほぼ同じものとなってい ます(アドレスは当然異なります。また予備サイト側では、一部リンクが未到 達だったり(ほとんどが改善)、”予備サイト”である旨を示した記述がある 場合があります)。
本ウェブページ上のプログラム、ドキュメント、データ、画像などにつ いて
(1)個人的にブラウザのダウンロード機能などを通してダウンロー ドしたプログラム、ドキュメント、データ、画像等を個人(の範囲内の意)と して使用、利用、流用することは自由です(事前事後の許諾、連絡の必要もあ りません)。
(2)いわゆる内輪も、上記個人に準ずるも のとします。
(3)本ウェブサイト、ページ上のプログラム、ドキュメント、デー タ、画像等を学会等公の場(マスコミ、マスメディア、雑誌 メディアの場合は注意)で引用、紹介(含む当該講演等の概要集などでの 記述、言及)する場合、学術や教育目的(またはそれに準ずる形)で発表(資 料配布、公開など)をする場合は事前事後の許諾(連絡)を必要としません。 但し、この場合は引用したものの出典(本ウェブサイト上のページであること) を明記して下さるようお願いします。
(4)上記(3)の場合を除いて、本ウェブサイト、ページ上のプロ グラム、ドキュメント、データ、画像等を内輪以外へ 再配布することは禁止します。
(5)本ウェブサイト関連のバナー、壁紙データについては[バナーページ] での注意をご参照下さい。
(6)データの中で、科学上の事実に関しては上記事項による制限を 受けません[詳細]。
(7)ブラウザにおけるキャッシュ機能によって上記データ等が、 一時的にメモリーに格納される、あるいはハー ドディスク等の記憶媒体上にテンポラリ(一時的 )なファイルとして(あくまで)一時的 にコピー、格納されることには何ら問題ありません。
(8)当然、著作権法で認められている範囲内での引用は自 由です(悪用目的は不可 )。事前事後の承諾を一切必要としません。
(9)現在(8/28、2001)、GIF形式の画像、イメージファイ ルをPNG(W3C推奨)形式のものに交換する作業は筆者の関与できる部分は全て 終了しました(GIFに絡むLZW圧縮アルゴリズムの特許の問題に対応するた め)。
全てに渡って
(1)本ウェブサイト(含む、予備サイト、メインサイト、 bandstructure.jpサイト)の各ページ上のプログラム、ドキュメント、データ、 画像等は、正確な記述を目指して努力していますが、誤字、脱字、事実と異な る記述、間違った記述、プログラム内のバグ等が含まれている可能性がありま す。従って、本ウェブサイト(含む、予備サイト、メインサイト、 bandstructure.jpサイト)の各ページ上のプログラム、ドキュメント、データ、 画像等の利用、使用、運用等は全て自己責任にて行なっ て下さい。
(2)誤字、脱字、事実と異なる記述、間違った記述、プログラム内 のバグ、著作権或は法律上問題のある記述などを発見した場合、遠慮なくご指 摘下さい(kobayashi.kazuaki-@-nims.go.jp、”- @-”は変なメイル対策:”-@-”→”@”として下さい)。問題を確認(指摘が 的外れ、或は誤解でない限り)次第、可能な限り速やかにかつ誠実に対応する 所存です。
また、ウェブページに関してのご感想、(ウェブページ作成方針に関しての) ご意見、ご希望も歓迎します(但し、必ずお応えできるとは限らないことをお 断りしておきます。また匿名によるメイル等にも基本的にお応え出来ません)。
(3)NCPS2Kに関してお問い合わせは、NCPS紹介[ページ]をご参照下さい。これも匿名によるも のは不可
(4)バンド計算一般に対してのご質問、お問い合わせにも、筆者と しては答えられる範囲で出来る限り対応しますが、お答え出来ない場合があり ます。尚、質問に関しては詳細も御参照下さい。これ も匿名によるものは不可
(5)本ウェブサイト、ページのドキュメント、解説、説明等で言及 されている、会社、商品、製品名の中には、当該する会社、メーカー等による 商標、登録商標になっているものがあります。
(6)海外のサイトへの取り扱い
(7)より詳しい説明は、下記を参照して下 さい。
(8)個人情報保護に関して、法律に則って可能な限りこれに留意し ます。個人情報に関してのご意見、ご指摘、ご希望がある場合は、ご一報願え れば有難いです。
(9)万が一、不測の事態により、筆者が本サイト(及びメインサイ ト、www.bandstructure.jpサイト)の維持、管理が継続できなくなり、復帰の 見通しも立たない、或いは完全に不可能となった場合。
この場合、サイト(メイン、予備、www.bandstructure.jpいずれか)が存在 する限り、ここで記述されている諸注意、諸規程は有効とします。サイト(メ イン、予備、www.bandstructureいずれも)が閉鎖、消失した場合は、閲覧者 がダウンロード等によって得た、サイト(メイン、予備、 www.bandstructure.jpいずれも)上のドキュメント、データ、プログラム、文 書等の扱いは、個人(含む内輪)の範囲では、これまで通りとします(筆者以 外の第三者〔含む親族〕による制限を受けないことをここに明記しておきます)。 これ以外の扱いについては、現在検討中であります。
詳細
ウェブページ上でプログラムを公開した(プログラム以外にも当ウェブペー ジで公開されているドキュメント〔文書〕、図なども全て含めます)以上、転 載、再配布、譲渡等の禁止は明らかに矛盾しますが、いまのところこれらはα 版またはβ版、テスト版としての公開で、まだまだ修正、改良しなければなら ない部分が沢山あります。
このような形で、不完全なプログラム、ドキュメント、解説等の情報が、無 制限に広まってしまうことは、決して良いこととは言えません。また、プログ ラムには共同研究者の作成した部分(行数としては少なく、一般的なプログラ ム記述で、著作権上問題ないと判断されるようなところ。そうでない場合は公 開していませんが、完全にチェックしきれている訳ではありません。)も含ま れている場合があります。そのため、取り敢えず、現段階での転載、再配布等 は原則として禁止します。

但し、本ウェブサイト(ウェブページ)の各ドキュメ ントソースでのHTML命令(の使い方)に関する部分は、自由に利用して貰っ てかまいません(但し、責任は負えません)

内輪の定義、自己責任
個人(小グループ、1研究室単位も可)のレベルで、ここで公開したプログ ラムを非営利目的ならば自由に利用、流用してもらってかまいません。また、 改良、拡張を施すのも自由です。但し、これらプログラム、データ、ドキュメ ント等の記述の利用、流用、改良、拡張等によって生じた、損害、被害、不具 合、問題に対して、筆者及び物質・材料研究機構(含む旧無機材研)は何ら保 証しません。全て、自己(あるいは小グループ、研究室)の責任で行なってく ださい。
特に、自作PC[ページ]にあるような、P C等のハードウェアの自作、改良、改造等の行為では、怪我や感電等の事故が 起こる可能性があります(筆者も怪我をしたこともあれば、感電しそうになっ たこともあります)。これらに関しては、全て自己責任で行なって下さい。筆 者及び物質・材料研究機構(含む旧無機材研)は、何らの保証も責任も負えま せん。
得られた成果(報告、発表、論文の謝辞など)については各論ページにある 通りです。(特に、改良、拡張に関する情報、成果は知らせてもらえると大変 有難いです。)

非営利といっても、通常バンド計算の計算成果が直接、営利活動、行為に寄 与することはいましばらくないと思います。企業の研究者の方でも、純粋に学 術、研究上の行為としての本公開プログラム、ドキュメント、解説等の参照、 利用、流用、改良、拡張は非営利です。
但し、利用、流用、改良、拡張した(当該)プログラム部分を販売及び販売 とみなせる行為(その他、明らかな営利活動、行為)を行なうことは禁止します(当然、企業以外の人でも禁止)。

フレーム内リンクについて
筆者のページをフレーム内でリンクすることは可ですが、それはあくまで筆 者によって作成されたページのみで、それ以外の事例は筆者は関知できません。
フレーム内でリンクした場合、リンク元のアドレスがブラウザに表示されな い場合があり、あたかも自分のコンテンツが続いていると思わせる、あるいは 思い違いをしてしまう可能性があります。筆者としては、明示的にかつ故意に 自分のコンテンツと詐称する場合以外は、フレーム内での筆者のページそのも のへのリンクに対して特に問題とはしません。
ただ、問題なのは、筆者ページ内のリンクから他のサイト(そのサイトがフ レーム内リンクを認めていないとしても)へ飛んだ場合については、筆者も責 任の取りようがありません。結局、他サイトへ飛ぶことも考慮すると筆者ペー ジに対するフレーム内リンクも実質上不可とせざるおえなくなります。筆者と しては、そこまでするつもりは今の段階では毛頭ないので、フレーム内リンク で筆者ウェブページから他サイトへのジャンプ(飛ぶ)することには責任を負 えない(関知できない)ということになってしまいます(頭の痛いところです)。

海外のサイト
海外のサイトでも、ここで書かれている事柄は基本的に適用されます。しか しながら、今のところ英語版が貧弱なものしかないので、海外のサイトの方が、 この日本語の説明を理解できない可能性が非常に高いです。

科学上の事実など
単位や、定理、原理、法則などの科学上の(単なる)事実に関してのデータ、 記述、新着論文などのページ全体ではなく、 個々の論文データ(雑誌名、年度、巻、ページ)などの扱いはここで書かれて いる一切の制限を受けません。自由に利用してもらって構いません。情報元が ここであることを示す必要もありません(できれば示し てくれると有難いです)。ただ、どこまでが”科学上の事実”、”単 なる事実としての項目、データ”かというのが即座に判断できないものもある かと思います(例えば、用語集の中の各項目名 〔例えば、CPAとかAPW、密度汎関数法など〕はこれに該当しますが、筆 者が書いた説明文の部分は該当しない可能性〔高い〕があります)。そのよう な場合はご面倒ながら、こちらに問い合わせてくれると有難いです(kobayashi.kazuaki-@-nims.go.jp、”-@-”は変な メイル対策:”-@-”→”@”として下さい)。ただ、引用としてなら問題あり ません(上記リスト項目:”本ウェブページ上のプログラム、ドキュメント、 データ、画像などについて”の[(8)]参照)。
本ウェブページでリンクを張っているサイトのアドレスをもとにして、自分 (このページを読んでくれている方のこと)のサイトでもそのサイトにリンク を張る場合は、自己責任でお願いします。サイトの中にはリンクに関して許諾 を求めているものがあります。当サイトでは少なくとも日本バンド屋さんマップでリンクを張っている研 究室サイトは、全てリンクの許可を貰ったサイトです(研究室以外のより公的 かつ大きな組織に関してのサイトは除く)。その他、国内サイトに対しては大 抵リンク許諾を受けてから張っているか(6/12、2000、最近はわざわ ざリンク許可を求めないで張ってしまっている場合もあります)、リンクフリー (リンクの許諾を必要としないという意味)なサイトにリンクを張っています。 ただ、海外のサイトのほとんどは、こちらもいちいちリンク許諾を求めずにリ ンクを張ってしまっています。

悪用の禁止
また、公開されたプログラム、(サブ)ルーチン等を利用、流用、改良、拡 張、実際の応用、運用するなどの行為が、犯罪や、社会通念上許されないもの (公序良徳に反するもの)、世のため人のためにならないものに当たる場合は、 これらの行為を一切禁止します。

リンク詳細
本サイト(ここでは筆者のサイトのみ言及してます) へのリンクは自由です(日本で言う ところのリンクフリー、英語ではタダ〔無料〕という意味になってしまう)。 事前事後の承諾を何ら必要としません(連 絡してはいけないという訳ではなく、リンク張ったよE-mailなどは大歓迎です)。
基本的に、メインサイト(仮開設中)、予備サイト上のどのページにリンク を張ってもらっても構いません(画像に対しての直接リンクも可、但し、筆者 近影画像〔事情により現在は存在しません〕は 除きます)。筆者としては、何の予告も、手配もなく、ページのアドレス変更、 削除等は行なわない方針です(ご安心下さい。ただ止むを得ない事情が出てく る可能性を否定できないので確約はできません)。尚、これはあくまで筆者が 作成したページの話で、http://www.nirim.go.jp/(閉鎖)、及び http://www.nims.go.jp/上の物資・材料研究機構(含む旧無機材研)自体によ るもの、及び物資・材料研究機構(含む旧無機材研)の他の研究者、グループ 等によるページはその個々のページの方針に従って下さい。
但し、第三者へのひぼう、中傷、その他言われのない非難を目的としたリン ク。第三者から見てそれがリンクによるものか、そのページ作者による作成ペー ジであるかを一切判定できないように意図的、故意的に行なったリンク(よぽ ど悪質なものでなければ問題ないです。例えばブラウザの種類、版によっては フレーム内リンクで、リンク先が表示されない場合がありますが、悪意による ものでなければリンク先を明示していなくとも、特に問題とはしません)。悪 意をもったリンク、違法なリンク、犯罪目的のリンク、など、人の道から外れ たリンクは禁止します (要は、普通にリンクを張って貰えれば何ら問題ありません)

商用目的のリンク
前述の通り商用サイト、ページからでも、広い意味で学術、研究目的のリン クや、単なるごく普通のリンク集(人の道からはずれるような変なのはご勘弁) の中の一リンクなら本サイト、ページへのリンクは可ですが、本サイト、ペー ジは、何ら特定の企業、会社、メーカー及びその製品等に利することを目的と していません(筆者の立場上からもそれは不可能であるし、その意思もありま せん)。そのため、商用目的、商用活動、商用利用等の行為(またはその一貫) としてリンクを張ることはご遠慮下さい。
ここで想定している商用行為の一例としては、筆者ウェブサイト、ページに リンク等を行なって、当該商用サイトで扱っている製品、商品等の宣伝、営利 活動等を行ない、あたかも筆者ウェブサイト、ページがこれら宣伝、営業、営 利活動に加担しているとみなされるような行為が挙げられます。
リンクという行為を調べてみると、例え商用目的と言えどもリンクを禁止す る法律的根拠は、明らかに違法目的、悪用目的等でない限り、存在しないこと が判明しました[参考サイト](3/13、2002、アクセス不能を確認)。 従って、商用目的を禁止する旨をここで書いたとしても、それには何ら法的強 制力がないことが分かりました。このため商用目的のリンク禁止をここで主張 しても意味がないと判断し、”出来れば御遠慮下さい”(←”出来れば”は取 る。6/22、2004)というものに文章を変更しました。但し、当ウェブサイト、ページに、商用目的で他のウェブサ イト、ページからリンクを張られていたとしても、当ウェブサイト、ページ (及び筆者と物質・材料研究機構)は、それらとは一切関わりはありませんし、 その当該商用対象のものを一切保証するものでも、支持するものでも、利する ものでも、責任を負うものでもありません。

質問内容に関して
質問に関しては、なるべく内容は具体的にお願いします(どのようなシステ ム〔計算機、OS、使用言語、それらのバージョンなどなど〕で、どのような 問題があるのか)。例えばバグや計算上の不具合等に関しての質問では、その 詳しい症状(具体的なエラーメッセージなど)や、どのように結果がおかしい か(具体的な数値など)などを示して下さると有難いです(研究上秘匿しなけ ればならない内容ならいた仕方ありませんが、そのような場合はそもそも質問 しない方がよいかと思います)。

追加注意

最近(2/5、1998)、サーチエンジンでバンド計算関連事項の探索を していると、いろいろ新しい情報に巡り合えます。その中に、新たにバンド計 算関連の(非常に詳しい)講義が大学で行なわれつつあることがわかりました。 筆者としては、これは大変喜ばしいことだと思います。

ただ一抹の不安があります。海外では大学の講義レポートを、インターネッ トで得た情報(ドキュメント)をそっくりコピーして、あたかも自分がやった ものとして提出してしまうことが頻発しているようです。これは甚だ由々しき ことで、日本の学生さん(留学生の人も、海外の学生さんも)は、このような ことは決してしないで欲しいです。当然、当方でも、著作権法で認められた範 囲を越えた、上記のような当ウェブページ各ページの全文(大部分)まるまる コピーによるレポート提出を禁止します。

マスコミ、マスメディア、雑 誌メディアの方へ

”厳選 日本のホームページ10万”、99年版、(株)アスキー刊、68 4頁にあるような、電話帳形式(単にページ題目(名)とアドレスだけを紹介 する場合のみを対象とする)による本ウェブページの紹介は事前、事後の連絡、 承諾、了解を一切必要としません。

それ以外の形式での掲載希望の場合は、事前 に筆者(kobayashi.kazuaki-@-nims.go.jp、”-@-”は変な メイル対策:”-@-”→”@”として下さい)にご連絡、ご相談下さい。

話しを早く進めた方が良いと判断した理由(4/4、1 997)

インターネットの発展の仕方は、筆者の予想を上回っています。ウェブペー ジによる情報の公開という手段は、つい2、3年前では新しい、先進的な方法 (現在でもそうですが)だったのですが、既にいまでは、猫も杓子も誰でもホー ムページを構築できるようになりました(筆者もその中の一人)。

そのため、今後このウェブページを使った情報公開手段の世界では、激しい 競争の時代が来ると思われます。そして駄目なものは容赦なく淘汰されると思 います。(それで筆者も慌てている^^;。)

また、ホームページ(ウェブページ)等に代表されるインターネットの概念 やその利用が社会に浸透していけば、自ずとインターネットを使う側からみる と、あまり好ましからざる規制や制限が生じてくると思われます(決して、筆 者はそれを望んではいませんが、、、)。

従って、訳の分からない規制や制限が出てくる前に、筆者としてはなるべく 早めに(良い意味での)既成事実を作ってしまおうと考えた訳です。当然、一 方では競争も激化することも理由の一つとして挙げられます。まだ、バンド計 算屋のウェブページは一部を除いて、まだまだ充実しているものは少ないです。 しかし、早晩どんどんバンド計算関係ウェブページも立ち上がっていくことで しょう。

情勢は混沌としていて、かつ、風雲急を告げているようです(ちょっと大袈 裟か?)。

問題

これは、ストレス計算においての交換相関項の部分で、PCCによる補正項の計算表式に問題があ ります。
ここで、問題なのは、表式としては間違ってはいないのですが、その表式は もっと簡単化することができます。簡単化していない場合、計算中にゼロ割り が生じる可能性があり、計算がおかしくなる可能性があります。
本バージョンの段階では、このゼロ割りが起こる可能性がある表式を使って います。磁性を考慮(鉄やニッケルの強磁性の計算のため)するためのバージョ ンのプログラムを作成している時に、この問題があることに気付きました。従っ て磁性考慮版ではより簡単化したゼロ割りの起こらない表式での計算が行なえ るようになっています。
但し、磁性考慮版のXSTPCは、現公開版のXSTPCと互換性がないため、いまの ところ問題のあるままでの公開となってしまっています。(可能な限り早く、 修正版として公開し直したいとは思いますが、いつ行なうかはいまのところ未 定です。)

ソースコードの公開はできません

NUMPAC、SSL2等など、企業の扱う(持っている)科学技術計算ライブラリは、 購入することができるものもあります。富士通はPC用のフォートランコンパ イラー(IBM PC互換機用、何とPC98用もある)に対応するSSL2 を販売しています。但し、ソースは公開されていません。バイナリのみの販売 です。ソースの販売はほとんどなく、あったとしても大変高額であると考えら れます。

確証は全くできませんが、所属の大学、企業の持つマシン(メインフレーム、 スパコン、大規模科学計算サーバーなど)のメーカーが科学技術ライブラリを 持っていれば、非商用の純然たる研究目的ならば、ある特定のサブルーチン (対角化、FFT、特殊関数等)のみのソースを、他に配布しない、公開しな いという条件(つまり内輪)で、そのルーチンのソースを入手できる可能性が あることにはあります。
どうしても、それがないとにっちもさっちもいかない場合、当該メーカーに 問い合わせてみるのも一手です。但し、剣もほろろ(?)に断られてしまう可 能性が十分にあります。

公開されたフリー(研究目的、非商用なら無償というものもあります)な科 学技術計算用のライブラリも存在します。

文献としては、「Fortran77による数値計算ソフトウェア」、渡辺力、名取 亮、小国力監修、丸善があります。これに付属するフロッピーには比較的豊富 な科学技術計算用のサブルーチンが用意してあります。この中に、エルミート 行列の対角化と固有値問題を解くサブルーチンもあります。

他にも、有名な公開科学技術計算ライブラリ(インターネット上で公開され ているものもある)や、文献がありますが、筆者も詳しい内容はいまのところ 良く知しらないので、これは今後紹介していきたいと思います。

これらのルーチンの使用に際しては、各文献、ド キュメントの利用条件に従ってください。また当方はこれらの(紹介した)ルー チン、ライブラリの利用に関して生じた如何なる問題に対しても一切責任は取 れません。

高速化手法1 [高速化 ]

最近、Ga、Inの高圧下での電子状態の計 算を行なっています。Gaは高圧下での安定構造である、BCT構造やFCC構造 での電子状態は金属的です。特にこの場合、ブリュアンゾーンでのサンプリン グ点数、つまりk点が普通以上に大量に必要となります。k点の数が少ないと 高圧下の安定構造が、計算上正しく出てきません。
しかし、k点を沢山とれば、メモリーや計算時間をより多く必要になってし まいます。

加えて現在、ストレスをもとにした、構造安定化の計算をしており、ストレ スを正しく求めるため、基底関数としての平面波も沢山必要としている事情も あり、既存のプログラムをどうにかして、高速化しなければならないと考えた 訳です。

取り敢えず、考えた高速化手法は二つあります。

(1)電荷密度計算の 計算部分で求めた、各k点、各バンド毎の実空間波動関数はそのまま捨て られてしまいます。そして、次のイタレーションの波動関数の更新 部分で、更新される前の、逆空間波動関数(基底関数)が逆FFTされ、 再度実空間波動関数が求められます。これは、先の1回前の電荷密度の計算の ところで求められた実空間波動関数と全く同じものです。
そこで、電荷密度の計算の段階で、実空間波動関数を捨てず、次のイタレー ションでも利用できるようにすれば、k点数×バンド数分の逆FFTの演算が 必要でなくなり、計算が高速化できます。
但し、この場合、実空間波動関数保持のための配列が必要で、大量のメモリー が必要になってしまいます。
この方法は新しいものではなく、スーパーコンピューター使用時には、普通 スパコンには半導体メモリーというハードディスクよりずっと高速な大規模記 憶装置が備わっていたので、これに先の実空間波動関数を保持させて、再利用 していました。
保持しないで、逆FFTを行なう場合と比べて、大体、20から30%程度 全体の計算が高速になります。問題は、ワークステーションでは半導体メモリー はなく、全てメモリー上に保持されるので、大規模(この場合k点数が増える こと)な計算では、メモリー不足で計算できなくなってしまうことです。

(2)計算はBCT(Body Centered Tetragonal)構造で計算しています。この 時、系は1/8の対称性があるとしています。実際にはBCT構造では1/16 の対称性による計算が可能です(より高い対称性もあるかもしれませんが、現 時点でのこの計算手法では1/16までが限度)。
1/16の対称性の計算ができれば、1/8と比べて実質的に倍のk点数が 取れるのと同じ効果があります。この系(GaのBCT構造)は、k点数に敏感 で、可能な限り多くのk点を用意する必要があります。そのため1/16の対 称性での計算ができるようにして、少しでも実質上のk点数を増やすことには 大変意味があります。

(1)、(2)の二つの高速化方法には大きな違いがあります。(1)はそ のものずばり、プログラムの高速化を行なっています。一方、(2)はプログ ラムそのものを高速化した訳ではありません。むしろ1/8から1/16に対 称性を増やせば、対称性の計算部分は余計な計算(最初の1回だけで、かつ膨 大な計算ではない)が必要になります。しかし、対称性を増やすことにより、 ほぼ同じ規模の計算でも、1/16の対称性を持った方が、計算しているk点 数がほぼ同じでも、実質的な系全体としてのk点数はずっと多くなります。こ れは実質的な高速化以外に、精度上の利点にもなります。

但し、(2)の方法は(1)と異なり、どの場合にも使えるという訳ではあ りません。もし系がBCO(Body Centered Orthorombic)構造ならば(少なくと も筆者のプログラムでは)1/16にはできません。また、分子動力学計算で は、下手に対称性を導入すると、原子の動きがその対称性によって制限されて しまい、真(或いは目的)の安定構造に到達できないこともあります。このよ うな場合では、(2)の手は使えません。
また、もともとのプログラムで対称性を考慮した計算ができなければ、この 方法は全く意味を持ちません。(1)の方法ではそのような制限はありません (メモリーという制限はありますが)。

現在、メモリー上の問題で、(1)の手法はとらず、(2)の方法を採用し て、計算を試みています。

高速化手法2 [高速化 ]

高速化の手段として、(1)1回のイタレーションに必要な計算時間を短縮 する。(2)計算全体のイタレーション数を減らす(収束を速くする)。に大 別できます。(当然、これらの範疇に入らないものもあります。)

(1)と(2)は互いに独立ではありません。(バンド)計算時間全体の処 要時間は大雑把にイタレーション1回分の計算時間× 全イタレーション数と見積もれます。
従って、1回のイタレーションの消費時間を半分にしても、計算が収束する ために3倍のイタレーション数が必要になれば、全体の計算時間は1.5倍遅 くなってしまいます。また、逆に、イタレーション数を半分(収束を倍)にし ても、1回のイタレーションの時間が3倍必要になれば、元も子もない訳です。

理想を言えば、1回のイタレーション時間が短くなり、かつ収束も速くなる 方法が一番良いのですが、そのような方法はそうある訳ではありません。

他にも、先の高速化手法1で述べた、対称性を1/8から1/16にして、 実質的なk点数を増やすことで、計算精度を上げ、かつ実質的な計算時間も得 するような手もあります。

高速化手法3 [高速化 ]

これは本当に高速化になるのか定かではありませんが、高速フーリエ変換に 関しての手法の話です。

バンド計算では対称性が良い(インバージョンがある)場合、計算は(倍精 度)実数で行なうことができます。このような場合、普通は倍精度実数の高速 フーリエ変換ルーチンを使用するだろうと思います。
「トラ技コンピューター」CQ出版刊(何巻、何号の何ページだったかは調 査中)という雑誌に、前述の実数フーリエではなく倍精度複素数の高速フーリ エ変換を使い、実部と虚部で2度分の実数フーリエ変換をしてしまおうと言う 手法に関しての記述がありました。

例えば、波動関数をフーリエ変換する時、バンド(k点でもよい)に関して、 奇数番目の波動関数を実部で、偶数番目の波動関数を虚部でそれぞれフーリエ 変換させてしまうのです。当然、単純に実部、虚部に割り振っただけでは正し い計算結果は出てこないです(詳しい、表式の説明はその雑誌に書いてあった)。

これは一見すると、2倍速くなりそうですが、よく考えると複素フーリエ変 換では複素数を扱うので、メモリー的にはあまり得になっていません(作業配 列や、内部的な処理で得になっている可能性はありますが)。また、複素数で は結局実部と虚部毎にフーリエ変換して(いるの?)いるので、トータルとし てはほとんど速くならないような気もします。残念ながら、筆者の手持ちのバ ンド計算プログラムは、対称性を使って実数のみの演算を行なえるようにはなっ ていないので、この手法の効用がどの程度あるのか確認できません。

ただ、試してみる価値はあるかもしれません。また試したことのある方の情 報提供も大歓迎です。

高速化手法4(11/5、1997) [高速化]

今回は、バンド計算における非局所擬ポテンシャル部分の高速化手法につい て話たいと思います。非局所部分の計算表式は簡単に示すと以下のようになり ます。

HNLΨi(G) = ΣsV(G)ΣG'V(G')Ψi(G')ei(G'-G)τs
= V(G)ΣG'[V(G')Ψi(G')]{Σsei(G'-G)τs}........(1)

となります。V(G)が非局所擬ポテンシャル、Ψi(G)がiバンド 目の波動関数(k点表示は省略)、τsがs番目の原子の位置ベク トルです。簡単のためにここでは原子は1種類のみとします(V(G)がsに依ら ない)。式の厳密性はここでは問わないで下さい^^;。

普通、既に非局所部分はKleinman-Bylanderの分離形を使用することが可能なので、逆格 子ベクトルG、G’に関しての2重のループを分離することができます。

V(G)Σse-iGτsG'[V(G')Ψi(G')eiG'τs]}.........(2)

このようにGとG’は分離して別々に考えることができます。この式での計 算量は大雑把にみてNpwNiNs(平面波数× バンド数×原子数)となります(k点数は省略)。

しかしこの表式は良く見ると別の分離方法があります。それは原子数sに関 しての部分です。この部分は他の計算と独立しており分離が可能で、その場合 は高速フーリエ変換手法が必要になります。つまり、

X(G) = ΣG'[V(G')Ψi(G')]{Σsei(G'-G)τs}........(3)

とします。ここでG’に関しての和が、P(G')Q(G'-G)の形になっているので 高速フーリエ変換手法を使った計算が可能で、これによりGとG’を分離した のとほぼ同等の計算ができます。またsに関してのループが分離できます(こ れが重要、sに関する和がバンドに対して独 立にとれる)。この結果を使って、

HNLΨi(G) = V(G)X(G)........(4)

とすれば最終的な結果が得られます。この場合の計算量は大体 NGlogNGNi(FFTメッシュ数×FFTメッ シュ数の対数×バンド数)となります(ここもk点数は省略)。
高速フーリエ変換ではNpwではなく、そ れよりずっと大きな空間メッシュ数になります(NG≒16 Npw)。

この二つの計算量を比較すると原子数が200から300当たりが境界線で、 これより少ない原子数では、前者の方が速く、それ以上の原子数では後者の方 が速くなるはずです(筆者は試していません)。

この方法は既にJRCATの宮崎剛英氏によって計算が試みられています (5年程前、こんな方法があると話た時に、宮崎さんからそれはもう既にやっ ていると指摘を受けました)。但し、原子数が非常に多い巨大な系でないと効 果が出てこないので、本当にどのくらい速いのかは定かではありません(もし 速くなったという経験のある方がいたら遠慮無く指摘して下さい)。

尚、この方法は原子数sの部分の和が独立に計算できることによるもので、 力のように各原子毎の計算が必要な場合には適応しません(sに関しての和が 存在しない)。また、原子の種類が2種類以上の系では、そのままでは駄目で、 表式を2種類以上の場合用に変える必要(そう大変ではないと思います)があ ります。


最近(9/16、1998)、上記と類似な話が論文になっていることを発 見しました(S. P. Lewis, C. Y. Wei, E. J. Mele and A. M. Rappe, Phys. Rev. B58, 3482(1998))。これから本ウェブページに書かれている内 容の中には、非常に重要で、最先端なものもあることが伺えます。
ただ、力の部分、

FNLs,i = -iΩΣGΣG'(G-G')ei(G'-GsΨ*i(G)VKBNL(k+Gi(G')VKBNL(k+G').......(5)

を(k点に関する添え字はここでも省略)、

→ -iΩΣG{ΣG'f(G-G')g(G')}g*(G)......(6)

と簡略化して見ると、これもフーリエ変換が使えそうです。但し、普通この (5)の表式は完全にGの部分と、G’の部分を分離できるので、高速フーリ エ変換による手法を必要としません。また、前述の場合のようにsの和のルー プを独立に計算するような技法も使えません(力の計算のため)。従って、わ ざわざ高速フーリエ変換のループにする必要はあまりない(むしろ logNGの分損)と言えます。


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目次(雑感)[付録、補足][雑感2]
雑感1
雑感2
雑感3
雑感4
雑感5
雑感6
雑感7
雑感8
雑感9
雑感A
雑感B
雑感C
雑感D
雑感E

雑感1(4/2、1997)

ようやく、春の学会(第52回日本物理学会年会)も終りました。学会に関 しての雑感として、ようやく日本のバンド屋さんの間でもGGA(電荷密度の 勾配を利用した局所密度近似を越える試み )が流行ってきました(筆者は天の邪鬼?なのでSIC擬ポテンシャルなるものを考えて はいますが、GGAにもそろそろ本腰を入れて手を出そうかと思っていたりも します)。
GGAの普及度からみると、現在の流行的な状況は、欧米の4、5年前に類 似するという意見も聞きました。確かに筆者も、そう言えばそうだな、と思い ました。実はこれには深い深い問題があると思うのですが、ここではそれにつ いては述べないことにします(いつか切れたら、雑感で書くかもしれません)。

学会直前(3月中、1997)は物性研のVPP500も、原研(共同研究 している)のVPP300も非常に混雑していました。原研は1、2月頃はほ とんどがらがらだったのですが、確か3月頃から非常に混み始めました。
現在、物性研のVPPは4/14、1997(でした^^;)まで止まってい るのでわかりませんが、原研のVPPは再びがらがらです(この落差は、、、)。


雑感2(4/25、1997)

現在、日本バンド(計算)屋さんマップに載っているバンド計算関係研究室、 グループの数は約60余り(7/11現在、約71、 9/25現在、約81)です。 これら研究室、グループの細かい構成員の内分けについては現在調査中です が、単純に1つの研究室、グループ当たり5名の人員がいるとすれば、日本全 体で、バンド屋さん人口は(その親分、リーダー、指導教官等を含めて)50 0人程度となります。 今、誤差や、調査洩れを考えてみると、ひょっとしたら日本全体のバンド屋 さん数は1000人は、いるかもしれません。

ただ問題なのは、どこまでをバンド屋さんとするかです。筆者の基準からい くと実を言えば、京大の中辻先生や、足立先生の研究室の研究内容は量子化学 計算(分子軌道計算)やDV-Xα(クラスター計算)で、バンド計算とは本当は 違う(通常、周期的境界条件を課さない、課せない。筆者としては周期的境界 条件の存在がバンド計算の必要条件と勝手に思っています)と思っています (ただこれらは境界線上にあるとも言え、どこまでをバンド計算の範疇に入れ るかを明確に決めるのは大変難しいです。

現在(10/9、1997)、新たに3つの研究室にリンクを張ることがで きました(快くリンクを許可してくれたことに深く感謝する次第です)。

現在(4/22、1998)、日本にもバンド屋さんは思った以上にいそう です。このウェブサイトもいつのまにか(個人では扱い切れないほど)大きく なってしまった感があります。バンド屋さんマップの世界でもいろいろなこと が起こっています。近い将来Camp-Atamiページにリンクを張れる可能性が大で す。筆者としてはCamp-Atamiグループ(かな?)と、何らかの形で共同研究、 作業ができればと思っています。因みに近々Camp-Atami2が出るようです。

現段階で日本で(国産という意味)まともな(これには語弊があるかもしれ ませんが、他にまともな国産のパッケージがあるのでしょうか?、もしあれば 是非筆者に教えて欲しいです)バンド計算関連パッケージと言えば、もうこの Camp-Atamiしかないという状況です。他に公開またはそれに近い状況のものや、 書籍に入手方法が書かれているものもあるにはありますが、知名度、入手が簡 単かどうか、無償かそうでないか、利用制限等はどうか、などの条件を照らす と、Camp-Atamiと比肩しうるものは国内にはないように思えます。

このような状況下では、Camp-Atami仕様なる、標準化(共通互換仕様)案が あっても良いような気がします。実はCamp Atamiのウェブサイトがあるのです が、まだ作成途上ということでリンクしていません(既にリンクしています。6/18、1999)。

雑感3(6/25、1997)

先日のOne Day Work後の懇親会で、金材技研の佐々木先生から、「バンド計 算プログラム、データ(入力、出力)の共通互換規格を作ろう。」という提案 がありました。

この手の考えや意見は以前からありました。また、プログラム等を公開する 試みも、CAMP ATAMIや荻津先生のプログラム提供(11/27、2 000、現在アクセスはできません)など既にいくつか存在します(本ウェブ サイトでもプログラムの公開を行なっています。また、擬ポテンシャルデータ ベースの配布も行なっています)。

しかしながら、どの公開版も互換性はあまりなく、データの共有、サブルー チンの自由(簡単)で相方向的な交換はできません。

そして、日本のバンド計算の現状(不幸)は、優秀な新規参入者が、いちい ちほとんど最初からプログラムを作ってしまっていること、それぞれ独自に作 るため、データの互換性がほとんどないことです。これは、能力と時間と人材の大変な浪費と言えます。そして、 それが現在でも延々と繰り返されていることです。誰もが、「なんとかしなけ れば、、、」と思いながら、研究者の多忙な現実の中にこの危機感は埋もれて いってしまいます。

当然、筆者も多忙です。少なくとも音頭取りをやる気は 全く全然ありません。それでも、とにかくWWWという公開手段を通 じて、意見表明(元々は佐々木先生の意見)だけはしようと思い、このページ を用意しました。

雑感4(6/27、1997)

現在、日本にも多くのバンド計算屋さんが います。そして日夜、研究に勉励しています。それぞれの研究室、グループで は、元々が同門でない限り、プログラムやデータ(入力、出力)の互換性はあ まりないと言えます(同門でも、その中で異なる計算方法しか習っていなかっ たら、やはり互換性はあまりありません)。更に、同門でも、時間が経てば独 自の仕様拡張や、新規プログラム開発によって、日に日に互換性が失われてい きます。

例えば、ある研究室またはグループが、新しい時間依存型LDAの計算手法 と、そのフォートランルーチンを開発したとしても、それが(例えその研究室、 グループがそれを公開していたとしても)すんなりとは他のバンド計算研究室 やグループには伝わっていきません。その研究室が使っていたプログラムを元々 共有していれば話は別ですが、多くの場合、プログラムを入手(ここまでは比 較的簡単)、移植、試験運用(含むデバッグ)、実際の計算まで辿り着けない と想われます(場合によっては、そのプログラムの存在すら気が付かない可能 性もある)。

これのおそらく決定的な問題は、バンド計算プログラム、データ(入力、出 力)に全く互換性がないために生じます。

雑感5(6/30、1997)

では、互換性を持たせるためにはどうすればよいのでしょうか?

一番(表面上の)効果はありますが、一番無茶苦茶なのが、一つの標準プロ グラムと、標準入力、出力データを用意し、それ以外のバンド計算を認めない という方法です。学問の自由からも、バンド計算研究の発展からみても 、このような馬鹿化た方法は決して行なうべ きではないと思います。

おそらく一番良いのは、バンド計算に関して 緩めの仕様上の取り決めを作ることだと考えられます。特に、今 現在、フォートランの言語仕様が77から 90(或いは95)に移行しつつあります。又、並列化関係への対応を考 えるとHPFも注目されるところで す。つまり、既存のバンド計算プログラムをこれらの新しいアーキテクチャー に対応するように改造、改良する時期が到来しつつあります(既に到来してい る!)。

これは、今がバンド計算の共通互換仕様を決める絶 好の機会であり、今を逃すと、次の時期はずっと先(おそらく次の新 しいアーキテクチャーが出る頃、20、30年先か?)になると考えられます。

雑感6(7/1、1997)

バンド計算共通互換仕様策定のための具体的な話。

  1. 汎用性を考える(どのマシン、OSでも動く)
  2. 言語仕様の検討(FORTRAN90、95、HPF等)
  3. 将来性も考える(例:並列化対応など)
  4. 柔軟性も考える(方針変更などに対応し易い)
  5. 決定した言語仕様をもとに、共通互換仕様を考える
  6. 分かり易くて、緩い仕様にする
  7. それでも可能な限り、統一された仕様を提唱する
  8. サブルーチンの互換(様々な計算手法、新アルゴリズムなどの追加導入 を容易にする)
  9. 入力データの互換(〔擬〕ポテンシャルデータ、入力座標、結晶構造、 結晶対称性、結晶対称性計算プログラム、計算制御パラメーターなど)
  10. 出力データの互換(出力データ処理用プログラム:バンド構造作図、状 態密度作図、結晶座標位置3次元表示、分子動力学動画作成、平衡格子定数及 び体積弾性率計算など)
  11. 様々な計算支援プログラム(緩い共 通互換仕様をカバーする)の用意
これは、たった一人で達成できる可能性はゼロと考 えられます。筆者としては正直な話、これらの一連の記述は単なる一人言としたいところです。

雑感7(7/4、1997、米国独立記念日)

何が、(日本で)共通互換規格策定を阻んできたか(海外で本当の意味での 共通互換規格があるかと言うと、そういう訳でもないが、、、)。

おそらく、過去の経緯からCAMP‐ATAMI出現の時が、共通互換規格 策定の絶好の機会だったのではないかと筆者は考えます。

さて、原因としては、 などが挙げられます。

おそらく、最大の原因は皆、多忙であることでしょう(共通互換規格ができ ると、プログラム開発や拡張が効率的に行なえるようになるので、これは多忙 解消の最良の手段の一つと言えるのですが、、、)。

共通互換規格策定のためには、日本中のバンド屋さんと連携しながら、仕様 を決めていかねばならず、ひとたび規格ができればその御利益は大変なものと なりますが、それまでが大変と言えます。いろいろなバンド屋さんの(勝手き ままな)意見、要望を聞いて、沢山ある選択肢の中から最良と言えるものを探 し出していく作業は、半年、1年以上の時間を要し、大変な労苦が強いられま す。

そして、もう一つ重要なのは、大変な作業の上で、共通互換規格を作っても、 それがちゃんと評価される可能性があまりありません。これも、誰もやろうと しない決定的原因の一つと思われます。

雑感8(7/12、1997)

一連の共通互換規格の話をしていく中で、IBM PC‐AT互換機(いわ ゆるDOS/Vマシン)が、この概念とぴったりだということに気付きました。

つまり、 と対応(かなり強引なところもあるが)しているのではないでしょうか。

ここで一番、主張したいのは、バンド計算プログラムの各サブルーチンを、 それぞれ(互換性を持たせて)パーツ化し、各ユー ザーは様々な利用(研究)目的に応じて、いろいろなパー ツ(サブルーチン、入力データなど)を組み合わせた最も有効と思わ れるバンド計算プログラムを構成し、成果を引き出してもらうことです。

互換性や、仕様を共通化させることが、いかに有効であるかは、現在のPC (パソコン)市場を見れば一目瞭然だと言えます。
ユーザーは、お店(関東では秋葉原か!)で、思々いの パーツ(ケース、マザーボード、周辺機器、電源などなど)を購入し て、既存のマシンを自分に合った形で改良、拡張したり、自作互換機を製作し たりしています。筆者としては、バンド計算の世界もこのようでなければと思 います。

但し、一つ決定的に異なるのが、基本的 にバンド計算用のパーツ(サブルーチンや入力デー タなど)は、売り物にはしたくない(少なく とも筆者はそれを想定していない!)ことです。少なくとも純粋な学術、研究 の世界では、フリーかそれに準じるものであるべ きだと思います(売り物にしてはいけないと言っている訳ではないが、、、)。

雑感9(7/24、1997)(と言うより危機感!

最近、海外(欧米、特にヨーロッパ)のバンド計算に関しての情報を聞くと、 ため息が出てきます。彼我の差はこんなに大きいのかと思います。

既にヨーロッパでは、標準的なバンド計 算プログラムが広まりつつあります。特 にWIEN97(←WIEN2k)は、ユーザーイ ンターフェースも一新(WIEN95と比べて)され、X-Window上のメニューウィン ドウからの操作が可能になっています。こんなものを作られては、既 に日本の出る幕はないのではないかと思ってしま います。

また、CASTEPを見ても、かなり早い 段階から並列化対応コードCETEPが登場していました。並列化以外にも、上記 バンド計算プログラム(CASTEP以外のウェブサイトも含む)のウェブページで は様々なデータがデータベース化されています。学問、技術、情報の総合力的 な観点から見ると、(個々では勝負になるかもしれないが)日本に対抗する組 織、団体はないような気がします(最早、「今からで は遅過ぎる。」状態か?)。


雑感A(9/20、1997)

先日、IUMRSのセッションN(CAMSE97)に参加しました。全体として、大き な規模の国際会議だったのですが、逆に大味な印象を受けました。

まず、会議(筆者は自分の参加したCAMSE97しか知りませんが)の運営等に 関して不備が目立ちます、参加者にあまり熱気がない、講演(特にポスターに 関して)時間の設定の仕方の問題などが挙げられます。
まず不備に関しては、論文の提出等に関しての情報が少なく、特に刷り上がっ た論文の参考例が添付されなかったため、何ページ分の論文を書けばよいか判 らなかった人がいました。それ以外にも情報の伝達遅延や不足が目立ちました。
また、講演を見ても全体として淡々としていて、全く誰からも質問もなく、 どんどん講演が進んでいくことが目に付きました(座長すらもやるきがない?)。
加えて、ポスターセッションの時間の中に、午後6時40分から午後9時ま でというものがありました(筆者もこの時間のポスターセッションだった)。 正直、午後9時までというのは無茶苦茶な時間で、会場近辺のホテルに泊まっ ているのなら問題ないですが、つくば当たりから来ている者にとっては、非常 に遅い時間になります。すでに国鉄(ではないJR)で荒川沖駅(多分11時 を過ぎている)までたどり着いても、もう路線バスは走っていません。
つくばに限らず、神奈川当たりから来ている人にとっても非常に酷な時間設 定と言えます。

多分、これは十分な人員が充当できないということにも問題があります。 CAMSE97でも、これを運営している研究者の人数は少なく、困難で多忙な状況 の中で一生懸命で仕事をしていました。はたからみてても大変であることは痛 い程わかるのですが、根本に立ち帰ると、そこまでしてやる必要があったのか とも思います。

雑誌「Nature」に、日本の研究は量的には問題ないが(むしろ多過ぎる位)、 質的には全然駄目(日本では安易な国際、国内会議も多い)という記事が載っ ていました。CAMSE97に出て確かにそうかもしれないと思いました(と同時に 危機感を持ちました)。

雑感B(9/26、1997)

自動検索ロボットで有名な、AltaVista(日本語版)で、 "CASTEP"というキーワードで検索を行なってみました。

検索結果をちょっと見ただけでも、沢山のグループに渡ってCASTEPが利用さ れていることが分かります。因みにCASTEPの説明は用語集を参照して下さい。

当たり前と言ったら当たり前なのですが、着々とCASTEPは普及しています。 Physical Review B等を見ても、バンド計算関係論文のMethodかAcknowledgeに CASTEPコード(またはCETEP)を使ったと書いてあるものが比較的頻繁に見受 けるようになっています。(普及していくこと自体は、良いことなのですが、 「これで良いのか日本のバンド屋さん」

(3/18、1999)CASTEP以外にも、Wien97、VASP、Fhi96(98)mdなどい くつかのパッケージが良く見受けられます(詳しくは用語集実践編参照)。

雑感C(10/4、1997)

無論、筆者としても、いろいろな機会、手段を通じて外国サイトにも可能な 限りリンク許可(事後承諾ですが)をとりたいと思っています。
また、当然相手のサイト(WWWぺージ)の著作権や注意事項等は十分に尊 重し、それに従うことは言うまでもありません。

雑感D(10/9、1997)

平成9年度日本物理学会秋の分科会(神戸大学)に参加しました。バンド計 算に関しては、やはり横断的な組織なり、何なりが必要であると実感しました。 それは、バンド屋さんと言ってもいろいろあり、バンド計算が主な研究手段で ある研究室、グループがあれば、一方では片手間にバンド計算を行なっている 場合、またバンド計算と言っても、第一原理的なものから、モデルっぽいもの、 all-electronから擬ポテンシャルまでと様々です。
また、使用している(できる)計算機資源も、グループ、研究室によってワー クステーションからスパコン、超並列まで様々です。

共通互換規格を作ろうとしても、いろいろな環境で研究を行なっているバン ド(計算)屋さん研究室、グループには様々な要求、思惑があり、確かに共通 互換規格のようなものが必要だったとしても、意見がまとめられず、実現には 程遠い状況であると言えます。これらを取りまとめ調整する横断的な組織のようなものが必要な気がします。

因みに、本学会(神戸大)で筆者が歩いた歩数は、初日21500歩、二日 目17600歩、三日目17500歩、最終日14500歩です。
帰りの新幹線では虹は見えたし、珍しく富士山はきれいにくっきりと臨めた。

雑感E(12/4、1997)

最近筆者もいわゆるPC-UNIXなるものに手を出しつつあります。最初は(も う最近ではないですが)、AIソフトが販売していたPANIX(ver.1からver.4 まで購入)を自宅のPC98にインストールして遊んで いました。

遊んでいたというのは変な表現ですが、当時(数年前)自分が持っていたP C98(最近のPC‐98仕様とは違うよ)ではあまりに遅くて(386世代) 実用になりませんでした。それでも、ver.4からf2cが使えるようになったので、 バンド計算プログラム(revpe_d.f)をf2c + gccで(テスト的なものですが) 実行させたりはしていました。

その後、筆者もPC98から、DOS/V(本当はIBM PC‐AT互換) 機に乗りえWindows95、WindowsNTを使っ ていましたが、今年当たりからLinuxの世界に足を踏み込むようになりました (残念ながらPANIXはver.5で販売は終了してしまいました)。

すでにLinuxに関しての入門書や、インストールの手引本などが多数出てい て、筆者はアスキー出版社の「るんるんLinux」で取り敢えずLinuxに挑戦して みました。それなりに迂余曲折がありましたがLinuxを立ち上げることは出来 ましたが、画面がVGAにしかならない(グラフィックカードの問題)、ネット ワークカードを認識しないためネットワークに繋がらない、などの問題が残り ました(Windows系の環境ではネットワーク〔家庭内LAN〕は稼働していた)。

筆者としては何とかネットワーク環境を構築しようと、試行錯誤を試みてい たのですが、そうこうする内に、Media Lab.(メディアラボ株式会社、リンクフリーと のことなので勝手にリンクさせてもらいました)がLinux MLDIIを出しました (定価9800円、筆者は、動作確認機種を持っていたので購入しました。)。 これの凄いところはWindows95上でインストーラーが動き、何とWindows95上で の環境を引き継いだ形でLinux環境が構築できてしまうことです。また、パー ティションの切り直しも必要なく、どういう方法でやっているのか詳しくは筆 者にはわかりませんが、Windows95環境上のHD上にLinuxというディレクトリ を作り、そこにLinuxが入っています(何とも素人な言い回しですが)。

これまでは、まず最初に起動用フロッピーを作り、LinuxはWindowsやDOSと は別のパーティションにインストールしていたので、あまりのインストールの 簡単さに感嘆してしまいました。また Windows95の環境も引き継ぐ(従来通りWindows95も動く)ので、Windows95上 でネットワーク環境が動いていれば(そのシステムの環境にもよりますが)イ ンストールされたLinux上でもネットワーク環境が実現されています(筆者の 場合は実現されました)。

筆者は現在、この環境上(Linux)で、f2c + gccを使って(f2c、gcc、tex、 emacs等のインストールも比較的簡単)revpe_d.fをコンパイル、実行させてい ます。

もう一つ筆者が感動したのは他のWindows95マシンからtelnetで、このLinux マシンに入れて(ログインできて)しまうことです(Windows95マシン同士で はファイルの共有はできても、telnetで相手にログインはそのままではできな い)。
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